世界中の人が奇跡の水を求めて訪れる村があります。年間約300万人がやってくるその地とは、南フランス・ピレネー山脈の麓にある小さな村ルールド。この村の湧き水「ルールドの泉」は、多くの難病を治すと世界的に知られています。
1858年にこのルールドの泉はみつかりました。ベルナデッタという羊飼いの少女の前に聖母マリアが出現し、そのお告げにしたがって村の洞窟のそばを掘ったところ、そこから清らかな泉が湧きだしたといいます。現在、ルールドはカトリック教の聖地となっています。
聖母マリアのお告げによるこの水は、治療効果があると信じられ、実際に多くの病人が救われてきました。そのうち、医学的にも確認されたのは六人以上。ただし、ルールドの泉の水がどのように病気を治すのかまでは明らかになっていません。
では、水はいったい体内でどのように働いているのでしょうか。なぜ、水を飲むことが脳梗塞や心筋梗塞、がんを含むさまざまな病気を予防することにつながるのでしょうか。
水には大きく8つの作用があります。次は、その医学的な根拠にもとづいた水の作用について考えてみることにしましょう。
水の最も重要な働きの一つが、発汗作用です。私たちの体は、発汗によって体温を調整しています。たとえば暑いとき、体内の水分は汗となって皮膚の表面に噴きだします。その汗が蒸発する際、皮膚から熱が奪われることにより、体温の上昇を防いでいます。
また、発汗作用は解熱効果をもたらします。高熱の際に水分をたっぷりとって汗をかくことが大事なのは、汗が蒸発する際に体の熱を奪って体温を下げる効果があるからです。
新陳代謝とは、古いものと新しいものが入れ替わることをさします。
私たちの体は約60兆個の細胞からなります。その細胞は、たえず新しいものに生まれ変わっています。水は血液やリンパ液となって、その一つ一つの細胞に栄養物や酸素を送り、細胞の生まれ変わりを支える働きをしています。同時に、老廃物となった古い細胞を体外に押しだしています。
水には、体内に入った有害な物質を分解する解毒作用や、毒性を薄める希釈作用があります。
現代社会に生きる私たちは、ダイオキシンやたばこの煙などの環境汚染物質、食品添加物や農薬などの発がん性物質を避けることが難しくなっています。ですから、良質の水を飲み、有害物質を積極的に体外に排出することが、病気予防には重要です。
また、薬剤を飲みすぎたり、子どもが洗剤を誤飲したり、体に合わないものを食べて中毒を起こしたりなどというときにも、大量の水を飲むことが大事です。大量に水を飲めば毒性が薄まるとともに、悪いものを吐きだす吐剤としても働きます。
なお、お酒と一緒に水を飲めば、アルコールの分解過程で発生する有害物質アセトアルデヒドを解毒でき、悪酔いや二日酔いを防ぐことができます。
高齢になると、血液中のカルシウム量が不足しやすくなります。カルシウムの摂取量が減るうえ、腸管からの吸収率も悪くなるからです。しかし、人間のあらゆる生体活動には、血液中のカルシウムがかかせません。その重要なカルシウムが不足すれば、体は骨に含まれるカルシウムを溶出させて補います。結果、骨量や骨密度が減少し、骨がスカスカになって骨粗しょう症になってしまうのです。
骨組しょう症の患者は、現在、およそ1000万人。そのうちの8割は女性です。閉経後の女性に多く、なかでも低年齢でダイエットを始めた人ほど骨密度が低くなり、将来、重度の骨組しょう症になりやすいことがわかってきました。
骨組しょう症を予防するためには、ふだんからカルシウムを意識的に摂取しなければいけません。ただし、その摂取方法にも問題があります。骨粗しょう症の予防には、よく牛乳がよいといかれますが、はたしてそれは真実でしょうか。
老化とともに体内の水分量は減少します。体内の水分は55パーセントが細胞内にあり、残りの45パーセントは細胞どうしのすきまを埋める細胞間物質にあります。老化が進むと、この細胞間物質の水分が失われるのです。
女性が注目するコラーゲンは、細胞どうしを結びつける繊維状の結合組織で、細胞間物質の骨格ともいえます。また、この骨格の内部を埋め、老化と水の関係に重要な役割をはたしている物質もあります。これがヒアルロン酸と呼ばれるムコ多糖です。
女性の大好きなプラチナ(白金)。プラチナには金属なのにさびない性質があり、現在では「体のさび止め」としても盛んに活用されています。体を酸化させ、老化現象の原因となる活性酸素を除去する抗酸化作用に優れているとして、塗ったり飲んだりされているのです。アンチエイジングをうたう商品や化粧品には続々と配合されていますし、ホテルなどではプラチナづくしのエステプランまで登場しています。
アンチエイジングの世界でプラチナが注目を浴びるようになったのは、プラチナを人体に作用しやすい超微粒子化した「白金ナノコロイド」が開発されたからです。
抗酸化物質といえば、最近、赤ワインなどに含まれるポリフェノールが話題になりました。この白金ナノコロイドは従来の抗酸化物質と何か違うのでしょうか。
この世には「魔法の水」と呼ばれる水が数多く存在します。なかにはあやしげなものもありますが、奇跡を思わせる水があることもたしかです。水の研究を深めるにつれ、水の不思議な性質に幾度となく遭遇し、そう確信するようになりました。
その奇跡の水の一つが雪どけ水です。雪どけ水、あるいは水がとけた水は生物を活性化する力があります。北極では水がとけた海水のなかでプランクトンの異常な増殖が認められていますし、旧ソ連の学者たちによって、雪どけ水が種子の発芽を早め、植物の生長を促進させ、鳥のヒナの成長を早めた、といった報告もされています。
日本にも古代から、雪どけ水を飲むと若返るといわれる「変若水の信仰」があります。また、秋田には美人が多いことは上く知られていますが、秋田美人も雪どけ水が生んでいると考察する人がいます。雪どけ水には炭酸ガスと酸素が多く溶けこんでおり、これが秋田美人の白くてなめらかな肌をつくるのではないかというのです。
美肌のための水として、第一の選択肢は「カルシウムの豊富な水」です。
カルシウムは骨を強くするだけでなく、体内のすべての細胞が活動する際に必要とされるミネラルです。心臓や肝臓が働くのも、肌の細胞が生まれ変わるのも、すべてはカルシウムの働きがあってこそです。ですから、美肌のためにはカルシウムの摂取が欠かせません。だからといって、サプリメントなどによる、単一栄養素のみの摂取はあまり上い方法ではありません。体がカルシウムを有効に活用するにはマグネシウムの働きが必要で、カルシウム単体で摂取しても、体には吸収されにくいからです。
では、食品でとれば上いかというと、体がカルシウムを吸収できる割合は、平均で牛乳で40パーセント、小魚で30パーセント、野菜で20パーセント程度。しかし、天然水のカルシウムは、何十年もの時間をかけて水が地層から吸い上げたものです。その過程でカルシウムなどのミネラルはイオン化され、粒子が非常に細かくなっています。そのため、天然水に含まれているカルシウムは、100パーセント、ほぼ完全に吸収できるのです。
実際に、私のすすめに応じて水をしっかり飲む上うになった女性からは、「肌の状態が上くなった」「前よりきれいになって、以前はどれだけ肌が荒れていたのかに改めて気づいた」という話を上く聞きます。
成人の場合、男性の体は約60パーセントが水ですが、女性はそれ上りも約5パーセんトも少ないのです。そもそも女性の体は、男性上りも水分含有量が少ないため、意識して水を飲まないと水不足になりやすく、それが肌に確実に現れるのです。
では、なぜ、男女の体にはこのような差があるのでしょうか。
いつまでも若々しく、美しくいたい。「若さを保つ」というテーマはひときわ関心の高いものでしょう。
これまで、肌を若返らせるための化粧品に関する研究は、さまざまに行われてきました。ところが、「病的な老化を予防・治療し、健康な長寿を実現する」という医学的根拠にもとづく本質的な研究は、日本ではほとんどされてきませんでした。残念ながら、内面から若さを保ち老化を防ぐための研究が、ほとんど見られなかったのです。
しかし、体の内部から老化予防を働きかけていかなければ、真のアンチエイジングにはなりえず、表面の若々しさも保つことはできません。「肌は内臓を映す鏡」といわれる上うに、体内環境の不調は必ず肌に現れるからです。
アンチエイジングを考えるとき、第一にとり組んでほしいのは、体の内部から若返りをはかること。それには水を飲むことです。高価なサプリメントや化粧品、ホルモン補充に投資する人もいますが、水に着目すれば手軽に、しかも確実に若返りをはかれます。体内環境が改善されれば、肌にもその効果は間違いなく現れるからです。
万病の元といわれる風邪。風邪の対策にも、水が欠かせません。
まず、風邪やインフルエンザにかかったときは、ウイルスをこれ以上体のなかで増殖させないことが早期回復のポイントになります。ウイルスは乾燥した場所が大好きで、湿度の高い場所では活動を弱めます。そこで、第一に十分に水を飲み、体内を潤わせてください。同時に加湿器を使い部屋の湿度を保ちましょう。室内はもちろん、体内も乾燥させないことが、ウイルスを撃退する第一手になります。
また、水には、咳や痰をだしやすくする効果があります。咳が止まらない、のどか痛い、痰がからむなどの症状かおるときには、とくに就寝前に重点的に水を飲みましょう。翌朝、痰が切れやすくなっていると思います。
風邪の際に最適な水は、軟水のミネラルウォーターです。きちんと水分補給ができ、体に優しい水を選びましょう。ミネラル分の多い硬水は、おなかをゆるくする作用があるので、体調を崩しているときには控えてください。