硬水が万能というわけではない

ミネラル分をバランスよく含んだミネラルウォーターは、健康促進におおいに役立ちます。とくにカルシウムとマグネシウムの豊富な硬水は、まさに「長寿の水」。硬水は長生きへの妙薬です。

日常的に硬度の高い水を愛飲している人は、脳梗塞や心筋梗塞などの血管障害になりにくいことは、疫学的にも明らかな事実です。

人間の体は高齢になるほどカルシウムの吸収率が悪くなります。体液中のカルシウムが減ると、骨からカルシウムが溶けだしてしまい、骨がもろくなります。転倒しただけで骨折し、そのまま寝たきりになった、とはよく聞く話です。そうした最悪の事態を防ぐには、日頃から適度なカルシウムの摂取が欠かせません。硬水をこまめに飲むことは、カルシウム補給という観点からしても、とてもよい健康法なのです。

また、硬度三〇〇ミリグラム/リットル以上の硬水は、便秘解消、妊婦のカルシウム補綸、スポーツ後のミネラル補給などにも効果的です。ダイエットに効くと注目されているのも、硬度三〇〇ミリグラム/リットル以上の硬水です。

ただし、「硬水を飲んでいれば病気にならない」と断言するつもりはありません。

そもそも、万人に効く、万能な水などありません。体質や生活習慣は個人差が大きい以上、その人にとって必要となるミネラルは違います。その個人差を無視し、「硬水を飲めば健康になれる」と早合点すれば、思わぬ落とし穴にはまりかねません。

硬水には便秘を解消する反面、その作用のしかたが強ければ下痢を誘発します。これを防ぐには、硬度の低い水からだんだんと慣らしていく必要があります。また、腎臓に疾患のある人が硬水を飲みすぎれば、尿路結石になることもあります。

さらに、硬水はミネラルが多い分、体内に吸収する場合にエネルギーが必要です。疲れやすい、むくみやすい、さらにはがんなどの病と闘っているなどの状態では、かえって体力を消耗します。こうした人は体に優しい軟水を選んでください。

水は自分の体調や生活と照らし合わせながら、正しく選択してこそ、その効果が最大限に発揮される。 

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