天然の水とは反対に、あえて人の手を加えることによって健康効果を高めた水もあります。「特別な機能を付加した水」という意味で、「機能水」と呼ばれる水です。
ただ、機能水とは科学用語ではなく、定義もありません。定義がないだけに、自称「機能水」が市場には氾濫し、「万病に効く驚異の機能水!」などと誇大に宣伝している水もあります。なかには科学的データを集めて報告しているものもありますが、根拠のあやしいものや、理論を間違えているものが少なくありません。
今のところ、「機能水」と厚生労働省が認めるのは、アルカリイオン水だけです。
アルカリイオン水とは、水を電気分解してできるアルカリ性の水で、電解水の一つに入ります。純粋な水はpH7の中性ですが、カルシウム化合物を添加し、電極を浸して電圧をかけると、陰極で水素が発生し、アルカリ性の水をつくることができます。
この水は人工的にイオン化されているので粒子が細かく、体内に吸収されやすいという特徴を持ちます。天然水のなかにもアルカリ性の水は多々あり、私もアルカリ性の天然水を毎日飲んでいますが、体への吸収率だけで考えれば、アルカリイオン水のほうが吸収はよいといえるでしょう。それだけスツと体内に浸透する力があります。
ちなみに、一九六五年に厚生省(当時)が認めた、アルカリイオン水の効能は「慢性下痢、消化不良、胃腸内異常発酵、制酸、胃酸過多に有効である」というもの。その後も、世界中で研究・実験が繰り返され、論文も数多く発表されました。
それらの研究結果より、現在、アルカリイオン水の効能として明らかなのは、胃酸過多や胃腸内異常発酵、便秘、糖尿病、リウマチ、骨粗しょう症、アトピー性皮膚炎の改善、加えてコレステロールや体内脂肪の低下、老化予防などがあげられます。さらに、高血圧やがんなどを改善する効果が認められた実験もあります。
ただし、アルカリイオン水が体にどう作用して病気や不調を改善させるのか、そのメカニズムは解明されていない点が多いのも事実。健康効果は実証できるが、作用のメカニズムは解明しきれない、というのも水の奥深い部分なのかもしれません。
アルカリイオン水は病気の改善や老化予防に効果が認められている。